(英語)論文を書くための七つ道具
(主に英語)論文を書くために使っているツール,ウェブサイトを紹介.
☆は使用頻度.
表現・語彙検索ツール系
AntConc (Linux/Win/Mac) ☆☆☆
コンコーダンスソフト.論文のテキスト(PDF などをテキスト形式で保存)を何本もデータベースとして読ませておいて,単語,熟語などを検索する.Google Desktop(下)と似ているが,AntConc の方が検索方法を細かく指定できる.例えば,正規表現で検索したり,「単語Xと単語Yの距離がZ語以内である文」の検索など.難点は,PDF をテキストに変換して読み込ませないとダメ(もちろんデータベースの保存は可能)な点と,慣れるまでちょっと使いにくい点.
Google Desktop (Linux/Win/Mac) ☆
パソコンに保存されているドキュメント類(論文など)の検索.AntConc と違って,自動的にPDFなども(テキストとして)登録してくれる点は便利.誰でも簡単に使える.検索の方法を細かく指定できないのが残念.
Merriam-Webster Online ☆☆
英英辞書とシソーラス辞書.http://m-w.com/ でもアクセスできる.似てる意味の単語,反対の意味の単語を検索したりする.
Thesaurus.com ☆
シソーラス辞書.類義語,反義語検索.
Yahoo!辞書 ☆
goo辞書 ☆
翻訳ツール系
自分で書いた英文を機械に翻訳させて,へんな意味の文になってないかチェック.日本語を翻訳して英語論文に使えるほど性能はよくないので,あくまでチェック.
Yahoo!翻訳 ☆☆
これが一番マシな気がする.
Google翻訳 ☆
上のふたつに比べると,かなり劣る.でも,リアルタイム翻訳(テキストボックスに入力すると,直ちに翻訳が始まる)は楽しい.翻訳の質が改善されれば,メインに使いたい.
図ツール系
エディタ
私は LaTeX を使うので,編集は普通のテキストエディタを使っている.統合環境よりも軽いし,LaTeX のコンパイルを自動化するスクリプトを使えばコンパイルも簡単.
テンプレート
論文を書くときのテンプレート.授業で習ったりしたものがベース.
概要 (abstract) テンプレート ☆☆
- background
- purpose and meaning
- content, features, devices, etc.
- results, obtained knowledge
background はくどくど書かない.
序論 (introduction) テンプレート ☆☆☆
- background: ○○を研究する意義
- literature review: その分野での代表的な手法/理論(とそれらの問題点)
- aim, meaning, scope: 本論文で何を提案するのか,その意味/意義は?(それができると,何が嬉しいのか)
- what I (we) did: 具体的に何をしたのか(aimを実現するためにやったこと)
- related works: 関連研究との比較
- result/conclusion: 実験で得た結果,及びそこから得られる知見
- (application): 提案手法を使ってどんなことができるようになるか (optional)
- preview: 2章では○○を述べ,…
会議の議事録なら,一部を省いたりする.順番を入れ換えたりすることも.太字の部分が一番重要.
章 (section) テンプレート ☆
- guidance: その章で何を述べるか(概要)
- detail: 詳細,具体的な内容を記述したパラグラフ
- (summary): まとめ,結論 (optional)
段落 (paragraph) テンプレート ☆☆
- thesis (main idea): その段落で言いたいことを1文程度で(1文にこだわる必要はない)
- supporting: thesis の根拠などを数文で(読者に理解させるための説明)
- (summary/connecting): まとめ or 次のパラグラフに続けるためのつなぎ文 (optional)
ちなみに七つ道具と言ってるのは,一番よく使う ☆☆☆ と LaTeX を合わせたら七つ,ということだよ!(無理矢理)