言語雑談
という自戒.前にも似たような話を書いたのだが,懲りずにまたやった. 今回は,未初期化の変数と未発見のバグを含んだプログラムを使っていて,まったく関係のないコードを加えたタイミングで変数の初期値変動によってバグが顕在化した場合に,新しく加えた…
std::vector::back() を使うと,末尾の要素の参照を取得できる.これは普通は,T&型だ.ところが,T=bool に限っては,「std::_Bit_reference」型なのだ(少なくとも g++ の場合). 通常,bool を関数の引数として渡すとき,わざわざ参照渡ししようとは思わ…
クラスのメンバ関数をテンプレート関数として作成し,さらにそれを特殊化する場合,特殊化は,特殊化宣言も含めてクラス外で行わなければならないらしい.
テンプレートクラスや関数を friend にする方法のメモ.危険性についても言及.
使用する・しないに関わらず,float, double, long double 型の変数は必ず初期化するポリシーで生きることにする.
あるテンプレート関数(テンプレート型引数 T)で,例えば std::vector::iterator itr を定義しようとすると,コンパイルエラーとなる(std::vector::iterator が型であると認識されない).この場合 typename std::vector::iterator itr のように,前に typ…
template<typename T> function(const T&)のようなテンプレート関数があったとして,この実装を T が構造体の場合は変更したい(部分特殊化したい)とする.特定の構造体に対する特殊化なら話は簡単だが,本記事では汎用的な構造体に対する部分特殊化を扱う.この問題は</typename>…
C++ でメンバ関数を部分特殊化しようとすると(例えばテンプレートクラスのテンプレートメンバ関数を,ある特定の型について特殊化する),コンパイルエラーとなる.gcc なら "error: invalid use of incomplete type" だとか, "error: enclosing class tem…
先日の記事で扱った問題の対処法について.結論:テンプレートクラスの(部分)特殊化を行う場合は,そのテンプレートクラスを宣言しているヘッダファイルで「(部分)特殊化の宣言」を行うこと.部分特殊化の実装は,通常のクラスまたはメンバ関数の実装と同様…
テンプレート関数の明示的インスタンス生成で解説したように,テンプレートクラスとかテンプレート関数を明示的にインスタンス化しておくことで, ヘッダファイルの肥大化(コンパイル速度の低下) 望ましくない実装の公開 といった問題を避けられる.一方,…
ちょっとした実験. namespace A {...} namespace B { namespace A {...} ... } のように,既に存在している名前空間 A と同じ識別子の名前空間を,別の名前空間 B の中に作ることはできるか? また,作られた場合どうやってアクセスするのか? を調べる.
すぐ忘れるので,メモ. inline 関数は,先行宣言しておくことで,定義が使用場所より後にある場合でも問題なく使える.
C++では, #define で定数を定義するな, const TYPE によるグローバル変数(もしくは適当な名前空間に内包されたグローバル変数)を使え, #define でマクロ関数を定義するな,代わりに inline 関数を使え,みたいなことが言われる.これは確かにその通りだ…
メモリの二重解放とは, new などで確保したメモリ領域(ヒープ領域)を2回 delete などで解放することを言う. new と delete をきちんと対応させて書いていないときに起こる問題だ.特にクラスのメンバに動的確保したメモリへのポインタを含む場合にやって…
通常,C++のテンプレート関数(orクラス)をライブラリ化するとき,それを利用するソースから,そのテンプレート関数の実装(定義)も含めてインクルードしなければならない.そうしないと,特定の型に対してテンプレート関数のインスタンスを生成できないから…
戻り値が void 型である関数 func1 を,戻り値が void 型であるほかの関数 func2 において, return func1(..); のように返せるか実験してみた.
デフォルトパラメータを持つ仮想関数を継承する場合の振る舞いを調べてみた.仮想関数は「動的に結合」される一方,デフォルトパラメータは「静的に結合」される.
ふと気になって,C++のプリプロセッサ・ディレクティブ (Preprocessing directives) を調べてみた.ソースは ISO/IEC 14882:1998 (E).gcc/g++ で何気なく使っていた #warning は標準じゃないことを知った.
C++には関数のオーバーロードがあるから,Cの cosf みたいに型ごとに関数を区別して書く必要が無い. cos(x) と書けば, x の型を自動で判別してくれるということだ.が,落し穴が.